「まつやま働き方改革認定企業」紹介 「このままでは終われない」と働き方改革がリスタート、心理的安全性のある職場へ

                       

愛媛県中小企業家同友会松山支部の第2地区会(10月例会)にて
岡田印刷株式会社の桑波田社長が働き方改革についての事例発表をされました。
その内容を抜粋してご紹介いたします。

題目「私は今日まで生きてみました。ときには誰かに助けられて。なんくるないさ。」

※なんくるないさ、は、「挫けずに努力をすれば、いつかよい日が来る。人事を尽くして天命を待つ」という意味を持ちます。

働き方改革に取り組もうと思った理由は
・採用が難しくなる時代
・企業理念を達成するため
・お客様を満足させることができない
・会社のイメージアップ
でした。

同友会の米田氏(認定企業でもあるNPO法人家族支援フォーラム代表理事)の勧めが背中押しとなり、まつやま働き方改革推進会議の「チャレンジ企業」に2019年の8月から6か月間、コンサルティングを受けました。

 第1回のコンサルティングでは、現場での問題(モヤモヤすること)を出すというお題からスタートしましたが、社員は「え?」という雰囲気でした。そんなこと言っていいの?というギクシャクした状況だったことを覚えています。
 それから、サイボウズさんの「問題解決メソッド」にて、問題の整理をしたり、自分たちの理想を言語化するような時間をしたりと、ようやく大きな問題や課題が見えてきた頃に6か月を迎えタイムアップ。働き方改革の認定企業とはなりませんでした。つまり落第です。
 落第した理由を考えると、1か月1回、やりっぱなしで受け身であったこと。自主的に問題や課題に取り組もうという姿勢がなかったかもしれません。
 そののち、役員たちで話し合いを重ね、「このままでは終われない」という結論にいたり、自分たちで「補習」を始めることにしました。

<補習の流れ>
・経営者(桑波田社長)と役職者数名で、自主的主体的に取り組む
・「モヤモヤの解決」という共通言語を用いるようになり、問題解決に取り組む。
・ITツールを活用して、会議内容の公表を行う。
・現場の小さな取り組みを。「制服の自由化」「靴の履き替え等古い慣習の廃止」
 「製品や仕掛け品、材料の置き場の配置換え」「整理整頓」
・みんなの声を拾う「目安箱」を実施。声を出しっぱなしにはさせず、即実行、できないことや時間がかかることはその説明等を部長が行う。
・人事考課の見直しやテレワーク試行等々・・・

それらを繰り返すことで、気づいたのは「心理的安全性」が重要であること。
コミュニケーションをとろうとする姿勢、聞く姿勢。不都合な真実も知らせる姿勢。情報を公表し、共有する姿勢。きちんと説明する姿勢。上層部がそれを示すことで、社員も「言っていいんだ」という変化が起こり、改善案はもちろん、ビジョンや夢が描けるようになってきました。「心理的安全性」を担保でき、社風の変化が起こってきたことを、肌で感じています。

まだ働き方改革は道半ばですが、会社を成長させる大切な取り組みです。これからも課題は変化していきますので、持続可能な経営のために社員と共に取り組んでいきます。

会社情報

  
代表取締役
桑波田 健
設立年月日
1926(大正15)年1月創業  2007(平成19)年11月30日設立
営業内容
一般・商業美術印刷、出版・企画・デザイン、ホームページ作成、イベント関連企画・運営、和洋紙卸販売、OA機器販売及び保守、業務用家庭用電気製品販売、世界地図販売。

岡田印刷株式会社