• セミナーレポート

☆経営者向け☆6月1日働き方改革セミナー開催しました!

2019.6.2

まつやま働き方改革推進会議と愛媛県中小企業家同友会がタッグを組み、働き方改革セミナーを開催しています。

このセミナーでは「働きがいとやりがいのある魅力的な職場づくり」を学んでいきます。

6月1日(土)13~15時、愛媛大学にて第1回セミナーを開催し、県内中小企業経営者を中心に、管理職の方、学生、一般の方など24名にお集まりいただきました。

働き方改革先進県である三重県の中小企業の取り組み事例を株式会社中部システムセンターの田中裕嗣社長からお話していただきました。

株式会社中部システムセンターは、オフィス機器の導入や快適なオフィス環境づくり、IT活用のサポートを主力事業とされています。

田中社長ご自身は、自社で進めてきた取り組みを三重県内の中小企業に広め、社会全体で働き方改革を進める「働き方改革コンサルタント」としてもご活躍されています。

子どもが生まれて家族との時間を十分に取れないご自身の経験などから「プライベートが充実できない人生をこのまま続けて幸せなのか」と考えるようになり、ワークライフバランスの必要性を強く感じ「社員が豊かに暮らせ、かつ利益も出すことのできる企業の仕組みづくり」に取り組まれるようになりました。

その中で、同社が取り組んできた「働き方改革」をいくつかご紹介させていただきます。

● 全社員が活躍できる人事制度の導入
⇒ 性別・入社時期・労働時間に関係なく「職務」と「貢献度」で評価
● 現場への権限移譲
⇒ 決裁者(社長)がいないと仕事が進まない状況を打破
⇒ 各自が主体的に動くことで顧客満足度アップ
⇒ 社員の自立心が芽生え、経営参画を促すことができた
● 制度構築
⇒ ファミリー時間休暇制度、パタニティ休暇など
● 自社オフィス環境の改善
⇒ ペーパーレス化やキャビネットをなくし無駄なスペースが減った
⇒ 空いたスペースを地域の子どもたちなどに解放
⇒ 社員の新たな活躍(スキル発揮)の場になっている
● 自己変革人事制度(個人スキルの多様化)
⇒ 現在の業務以外の自己啓発に、一人3万円を支給
⇒ 今後、個人スキルを提供したり外部の知恵を借りたりする時代がくる!
● 社長以外の役職を廃止
⇒ 組織をフラット化にし、2名のリーダーを配置
⇒ リーダー以外もプロジェクトを立ち上げることができる

などなど。

また女性活躍推進については、

「女性活躍」と一口に言っても、管理職や営業でよい成績を出すこと以外にも子どものころの夢を実現させるなど、いろんなことがあると思う。その夢を職場で実現させ、収益をともなう事業にしていったらよい。

などの人材を活かすヒントもいただきました。

また、参加者からの質問にも答えていただきました。

Q.  役職をなくし組織をフラット化にするのは非常に勇気がいる事ですが、社内の反応はどうだったのでしょうか。

A. 組織を正しく機能させるためには、いつまでも放置せずに思い切ってメスを入れることも必要です。以前から社員たちに色々と機会提供して動きを見たり、本人や周りの意見を聞いてみて決断しているので、納得感はあると思います。

Q. 朝4時に起きて7:30出社し夕方6時に帰宅し夜9時に就寝するという、田中社長が大切だと思わる「社長にしかできない仕事」は何だと思いますか。

A. 今日の午前中、松山城に登って天守閣からの景色を見ていた時に、リーダーは大局観が大事だなと感じました。先を見据えて次の手をどこに打てば、みんなが幸せになるのかを考えることだと思います。

次に、参加者によるグループディスカッションでは、得た学びや気づきを共有しました。
あるグループからは、

自社には「対話する」風土がなく、社員に何か学びたいことある?と聞いても「特にない」と答える。
議論して意見を見出すことは、とても難しいと感じている。

という意見があり、

田中社長は、

社員同士が対話を重ねてボトムアップで意見が出る事は理想だが、それだけでブレークスルーになるのは難しい。トップダウンであえて議論を巻き起こすような発言や取り組みを率先してやる事も必要だと思う。自社なら「オフィスを地域に開放する」と始めた時、当然議論が起こったが、そこでしっかりと向き合って対話し、進めながら共感を得た事で取り組みが加速した。そしてトップがそういった心構えでいると、徐々に社員も「これを言ったら笑われるかな」といった気持ちにならずに発言できるようになってくる。今では何でも言い合える文化、社員同士で対話する文化が根付いてきている。

と答えられました。

最後に、

会社は何のためにあるのかと考えた時に、社員も社外の人にも共感できるビジョンが重要。どこに旗を立てるか。自社の場合は、豊かな人生を送れる社会や、子育てなどの社会問題の解決といった壮大なビジョンがあるが、その想いに嘘は無いので、目の前の事では議論が起こっても社員はビジョンに共感して働いてくれるし、社外の人たちにも応援して貰えている。自分の人生は自分のもので、他の人が生きてくれるわけでは無いから、我慢して人生を過ごすより、全員が好きな事で活躍できる会社を創っていきたい。そして社員だけでなく、社外の人材の活躍の場もつくり、県も越えて、人が流動的に行き来する社会になればいいなと思っている。

という言葉をいただきました。

次回の開催は7月13日、石田クリーニング株式会社の清本社長のお話から、働き方改革を学んでいきます!

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