- セミナーレポート
11/9(土)第4回目「働き方改革職場環境改善セミナー」を開催しました!
2019.11.12
2019年11月9日(土) 13:00~15:00
第4回目の、働き方改革職場環境改善セミナーを開催しました。
会場は、いつもの愛媛大学は学祭のため
お隣の松山大学に変更です。
県内の中小企業の経営者や学生など11名にお集まりいただきました。
今回の事例発表は、
「まつやま働き方改革認定企業」でもある、
有限会社ラポールの取締役 児玉万年(こだまかずとし)さんより
お話をいただきました。
ラポールさんは、洋菓子製造・販売の会社。松山に4店舗、新居浜市に1店舗お店があります。
洋菓子店は、年々店舗も売り上げも減少傾向という業界、
また、パティシエさんの低年収の問題もあり、
入社10年後の残存率が1%を切り、なり手がどんどん減っている業界であるという危機感も共有されました。
ラポールさんは従業員数51名のうち、48名が女性という
圧倒的に女性が多い組織であるがゆえに、
結婚、出産、子育てというライフイベントで従業員が辞めない仕組みづくりとして
「働きやすさ」・「働き甲斐」・「満足のいく待遇」という3点を変えていこうと
取り組みを細やかに考え、行動されています。
ここでかじ取りをしているのが、児玉さんであり、
従業員にしっかり寄り添い、耳を傾ける姿勢の背景には、児玉さんご自身が働き方と幸せを考え、転職をした経験があります。
前職の大手食品会社にて、ほとんど出張で家にいない児玉さんに対して、
第1子の子育てに1人奮闘する育休中の奥様から
「これは本当に幸せなのか?」「幸せとは?」を突き付けられ、話し合うようになったといいます。
そして、ご縁があり、近くにあったラポールさんに転職。
そののちは、3人の子どもさんにも恵まれ、地域活動(PTAや公民館活動等)にも積極的にかかわるようになり
そこでラポールさんのお菓子などが振る舞われたり注文を受けることもあるとのこと。
そういったご自身の働き方や暮らし方の見直しが、経営にも良い影響を与えていることがお話から伝わってきました。
会社の経営数字(売り上げ、経常利益、原価率等)もリアルに発表で共有され、
ただ、働きやすさを提供するだけではなく、
働き甲斐を感じるように、このような経営数字をオープンにしたり、目指す先を共に考える時間を持ったり、
また、
原価率を下げることで、その分を給与に回していく工夫をしたりと
とにかく「覚悟をもってやっている」とおっしゃいます。
50分のお話を聞いたのちは、参加者でグループディスカッションの時間です。
「自社(自分)と同じと感じる点」「自社(自分)と違うと感じる点」「すぐに真似たいと思ったこと」を
それぞれお話いただきました。
参加者からの質問:
●弊社も女性従業員が多い業種だが、女性が多いと「内部でのもめごと」も多いと感じる。
ラポールさんではそのようなことはないのか?
→うちも、問題はたくさんあります。
その問題が耳に入ったら、必ずその当事者に話を聴くようにしています。
とにかく傾聴が大切。
その従業員が入社した当時の履歴書や自己紹介書などを読み返し、どんな思いでうちの会社に入ったのか
しっかりと思いを理解した上で、話を聴きます。
また、従業員研修でエゴグラム(交流分析)を取り入れており、
それぞれの性格の持ち味なども把握し、対応を考えています。
●コミュニケーションのために、何かITツールは入れているか?アナログだけなのか?
→チャレンジ企業をきっかけに、サイボウズさんの「kintone」を導入し、
そこでコミュニケーションが図れるようになった。
以前はLINEでグループを作ってやり取りをしていたが、休みの日も連絡が来るのをどうにかしてほしいと
従業員に言われたこともあり、そういった精査にもなった。
細やかな取り組みでまだまだ働き方改革が続いているラポールさんの事例は、
業種や従業員規模関係なく、学ぶものが多いと感じるお話でした!
ワークワク部事務局:堀田